<知らずに払い続けますか?毎月の給与に対する社会保険料の決まり方>
今回は、あるSIOプランをピックアップして
SIOを構成する4つの要素、
「関連する社会保険制度の仕組み」
「最適化手法」
「分析手法」
「導入方法」
のうち、「関連する社会保険の仕組み」について
説明します。
これから説明するのは、毎月支給される月額給与に
着目したプランです。
社会保険について知識をお持ちの方であれば
既にご存知の事かもしれませんが、
毎月支給される月額給与に対する社会保険料の決定方法には
独特な部分があります。
それは、「社会保険料は月額給与に
保険料率を乗じて算出されていない」という点です。
実は、社会保険料とは、月額給与の増減に
正比例して支払う金額が変化する制度ではないのです。
月額給与に対する社会保険料は階段状で、
その階段毎に支払う額が決定する
仕組みを使っています。
一定の金額幅の階段にいる人は同じ月額給料とみなされ、
同じ社会保険料を支払う必要があるのです。
一定の金額幅を代表する金額を、「標準報酬月額」と呼びます。
この仕組みは、社会保険申請後の
国の計算手続きを減らすという意味においては、
非常に効果的に機能するものではありますが、
一方、これが原因で起きてしまうある現象があります。
どんな現象が起きると思いますか?
それは、月額給与が階段上のどの位置にあるかで
実質的な社会保険率が異なる人が出てくるということです。
つまり、得をしたり、損をしている人がいることになります。
<比べて下さい。社会保険制度に潜む名目と実質の保険料率差>
イメージがわきにくいかもしれませんので
数字で説明をしてみましょう。
例えば、25万円~27万円までを1つの金額幅の階段
(標準報酬月額は中間の260,000円)として、
保険料率が9.0%の場合で考えてみます。
月額給与が250,500円のAさんと
269,000円のBさんは、同じ階段にいるため、
同額の社会保険料を支払う事が必要となります。
実質的には、250,500円月額給与をもらっているAさんと、
それよりも2万円弱も多い269,000円をもらっているBさんが
同じ社会保険料を支払っている事になります。
実際に負担している保険料率(以下実質の保険料率)を
算出してみるとその差は明らかです。
実質の保険料率は、社会保険料負担額を月額給与で
除すると算出されますので計算をすると下の通りです。
Aさん
月額給与:250,500円
⇒社会保険料支払額23,400円
⇒ 実質負担率:9.3%
Bさん
月額給与:269,000円
⇒ 社会保険料支払額23,400円
⇒ 実質負担率:8.7%
なんとBさんの方が0.6%得していることになります。
同じ階段の中でも右にいるほど、
月額給与に対して支払う保険料の比率が小さくなり、
実質得をしているという事がお分かり頂けたかと思います。
<まとめ>
1) 月額給与の社会保険料は階段状に設定されている
2) 階段の右側に行くほど実質の保険料率は低くなる